はじめにスマホ割合と購入時期誰が料金を?ウィルス対策メール頻度と保護者との約束利用するSNSとケータイ必要性

平成8年生まれの平成25年度現在の高校2年生に聞きました。

 前ページまでの調査は平成6年生まれの平成24年の秋時点で3年生だった生徒に対して行った調査結果ですが、このページは平成8年生まれの生徒に対して平成25年の春に行った調査結果です。前回調査ほど詳細なアンケート調査ではないのですが、前回調査の不十分な設問を修正した調査項目をいくつか設定し、アンケートを行いました。ではアンケート結果と私なりの分析をご覧ください。

   
1.自分のケータイを持っていますか?  はい  いいえ

147   8


 平成6年度生まれの生徒に対する調査(以後、
6年生まれ調査という)ではケータイを持っていない人が1名のみでしたが、平成8年度生まれの生徒に対する調査(以後、8年生まれ調査という)では8名が持っていませんでした。本校は4クラスなのでひとクラスあたり、2名の生徒が持っていない計算になります。調査学年によってバラつきがあることが8年生まれ調査でわかりましたが、いずれにしても所持率95パーセントなので、ほとんどの人が所持していることがわかります。以後はこの147名の回答内訳になります。

   
2.ケータイの種類は?  スマートフォン  ガラケー

114   33


8年生まれ調査ではスマホ率78パーセントでした。ちなみに6年生まれ調査では70パーセントでした。前回調査から半年間の開きがあります。調査対象学年は違うものの、スマートフォン利用率も確実に高まっています。

   
3.一日のケータイの利用時間はのべ何時間ぐらいですか? 

(グラフのとおり)

 前回の6年調査では5時間以上の利用が約3分の1に相当する51名という結果が得られました。想定外の長時間の利用が判明し、今回の8年生まれ調査では選択肢の項目を増やしました。右のグラフのとおり3時間〜6時間程度が最も多い時間であるということが判明しました。自宅で過ごす時間のほとんどがケータイの利用時間ではないのでしょうか?相当な長時間であることは誰の目にも明らかです。
 大人の感覚でいうと3時間でも長いと感じますが、この
3時間以内の利用に納まっている人の比率はわずか約3割です。横棒グラフでいうと上から3本分だけです。4本目から下の7割の人は3時間以上の長時間にわたりケータイを利用しているようです。10時間以上12名というのも困ったものです。食事しながらや、布団に入ってからも手放せない状態を容易に想像できます。ケータイ依存症と考えてよさそうです。
   
4.インターネット上のサービスで現在利用しているものにすべてを答えてください。現在は利用していないけれども過去に利用した経験があり、現在もアカウントを削除していないものは答えてください。
(複数回答可)

(グラフのとおり)  


 やはり圧倒的にLINEの利用が多いようです。
 ツイッター、ミクシー、YOUTUBEあたりも利用率は半分かそれ以上という結果になりました。グラフの形状はかわりませんが、この数値をパーセント(利用率)で示したものが下のグラフになります。もはや、ブログやプロフはほとんど利用されていないことがわかります。フェイスブックやミクシーが利用されることによって自分でHTMLを作ることなく情報発信ができる時代になりました。一昔前に流行したレンタルサーバで自分のホームページを運用することもないし、当然、自分で自由にHTMLタグを打ち込み自由にサイトを作成して、アップロードすることもほとんどありません。





 6年生まれ調査の結果を右下に再掲示します。グラフの形状に大きな変化はありません。今回の8年生まれ調査ではミクシーとホームページを選択肢に加えています。
   
5.一日のうちで
利用回数がもっとも多いものを一つだけ選んでください。
  (グラフのとおり)



 LINEの人気がわかります。二人に一人はケータイの利用では「LINE」と答えています。続いてメール、ツイッターとなります。通話での利用はほとんどありません。これをパーセンテージで示したのが下の数値です。予想外でしたが、ゲームにはまっている生徒はそれほど多くはありません。ケータイとゲーム専用機を使い分けているのかもしれません。




 6年生まれ調査の結果を右に再掲示します。選択肢の設定が違いますが上位はやはりLINE、メールとなっていました。
   
6.一日のうちで
利用時間がトータルでもっとも多いものを一つだけ選んでください。
  (グラフのとおり)




 たとえば、LINEを10回以上も利用するけれど、延べ時間は30分以内に納まるとか、YOUTUBEの閲覧を2時間以上もするけれど、回数は1回ぐらいであるとか、
利用回数と利用時間では結果が異なると考えて設定した設問ですが、結果は前問の結果とほぼ同じでした。もしかしたら設問の意味をあまり理解できないままになんとなく回答した結果かもしれません。したがって、抽象的ではあるけれど「利用の多いもの」の調査結果として、参考程度にご覧ください。


 まとめ

(1) ケータイ保有者の8割が利用するLINEの勢いを感じました。これから上級学校に進学する生徒は進学後もLINEでの友達同士でのコミュニケーションする場面が多いのかもしれません。しかし、将来社会人になり、特に事務職などに就くとLINEで培ったコミュニケーション能力は生かされません。文章が記録として残る「電子メール」でのコミュニケーションのほうが多いはずです。見積書や注文書をメールの添付ファイルでやり取りする機会も多いはず。情報科教員としてはもっとメールを積極的に利用して、書き方やマナーの勉強も実践を通して学んでほしいと考えています。

(2) YOUTUBE、ツイッター、ミクシーもアカウントを約半分の人は保有しているものの、利用率はそれほど高くないという結果だと個人的に分析しました。また、ツイッターの流行はすでに峠を越して、FaceBookあたりに流れていると勝手に考えていましたが、現実はそれほどではありませんでした。
お手軽さではツイッターに軍配があがるので高校生にはツイッター利用がまだ多いようです。反面、本名登録を基本とするFaceBookも4分の1以上の生徒が登録済みである現実に少なからず不安を覚えます。

(3) ブログの利用はほとんどありません。10パーセント台です。LINEへの世代交代で流行も終わったのだと感じています。

(4) ケータイの利用法が大人が考える利用法と大きな隔たりがあります。6年生まれ調査と同様でケータイの通話での利用はほとんどありません。LINEに通話機能も実装されていますので、本来の電話の使い方をする生徒はあまりいないことが分かります。LINEは一過性の流行のものと現時点では個人的に勝手に分析しています。形を変えたり、新たなサービスを付加しない限り、今後10年間は継続できないはずです。数年でそれに代わる新たなSNSが必ず出現してくるはずです。

(5) FaceBookの動向も気になるところです。ブログのように写真や動画が投稿でき、友達とメッセージのやりとりができ、ドキュメントを作成して提示できます。ビデオ電話も可能です。コミュニケーションの多機能さではLINEを上回っていますが、手軽さではその多機能さが逆に足をひっぱり、LINEに比較して高校生には敷居がやや高いものとなっているのだと思います。また、グループ機能などがすでにありますが、高校生が利用しやすいようにさらに形を変えるかもしれません。もし、メッセンジャー機能で画像を送信できたら、LINEのスタンプ機能とほとんど変わりません。高校生がLINEにあきだしたら、もしかしたらFaceBookに流れるかもしれないと考えています。


(▼H25.5月追記)
FaceBookのチャットに画像送信機能がついたようで、これでLINEのスタンプ機能とほどんど変わりません。


(6) 流行に敏感な若者と、次々と出現するSNS。本校生徒もその若者の中に属しており、ボーとしていると、情報科教員にもかかわらず、自分が情報化社会の流れに取り残されそうな怖さをひしひしと感じています。とりあえず、授業に困らないように若者の流行に実践を通してついていこうと現在必死です。
更新 : 平成25年4月16日


(▼H26.12月追記)

(7) 今年(平成26年)の春に新2年生へに対して似た内容の調査を行いました。その結果、とうとうケータイ所持率は100%になりました。この調査を開始して初めてです。学生の必需品ツールになったようです。スマートフォン率は96%でした。
更新 : 平成26年12月1日

 (本文は平成25年4月調査結果・対象は高校2年生4クラス)

 

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